夢と呼ばれる裏世界

日記を中心に創作小説や雑記を公開出来ればなぁと思ってます

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例によって妄想だけで書いてみた。
見たい人だけ見てやって下さい。




「……」

それは真夜中
ふと、沙耶は目が覚める。
携帯の時計を見ると、夜中の2時を過ぎた所だ。
そのまま寝ようと思ったが、少し喉が乾いたのでリビングに行く事にした。

「?」

部屋を出ると、下の方が明るい事に気付く。
同時に、下から物音が聞こえた。

(ヒトシ…様?)

この家にいるのは沙耶とヒトシの2人だけ。
気になってそっとヒトシの部屋を覗いたが、彼の姿は無い。

(でも…どうしてこの様な時間に…?)

沙耶は音を立てぬよう、ゆっくりと降りて行く。



リビングは台所だけ明かりが点いており、そこでヒトシが何かをしていた。
ヒトシに気付かれない様、沙耶は台所を覗き込む。

「えっと…この位かな?」

ヒトシは杓文字で鍋の中にある物を軽く混ぜながら煮詰めている。
そして少し経つと火を消し、鍋の中で煮詰めたものをバットに流し入れ、それを冷凍庫に入れた。

「よし……」

作業を終えたらしく、ヒトシは一息付く。

(……)

その光景を見ていた沙耶は、ヒトシが何をしているのかは解ったが、理由が解らなかった。

(何かあったのでしょうか……もう日付は変わっているから、本日は確か3月1、4…日…)

言い掛けて、その日に何かあった事に気付き、沙耶はそれを思い出そうとする。

(…………!!)

思い出した、その日は──

『カタッ』
「?」

気付いた時、僅かに音が出てしまい、ヒトシが振り向く。

「え……?」
「あっ……」

互いに固まってしまう。
沙耶は自分がいる事を気付かれてしまったから。
ヒトシは隠れてやっていた事が見付かってしまったから。


そう、日付けが変わって今日は俗に言うホワイトデー。
ヒトシはその為の物を用意していた。
ただ、沙耶には秘密にしておきたかったので、隠れてやるには機会が少なかった事もあり、中々時間が取れず、この時間しか無かったのだ。

「……って事だ」
「ヒトシ様……」

観念して、ヒトシは全てを話す。

「気持はとても嬉しいです、ですが…ここまで無理をしては……」
「……すまない」

沙耶の悲しみに満ちた顔を見て、ヒトシはそれ以上言えなかった。

「とにかく、今日はもうお休み下さい、ただでさえヒトシ様は無理をしてるのですから……」
「だ、だけど……」

とは言え、ヒトシも引き下がれなかった。
もう少しで完成する所で止められるのは流石に気が引けてしまう。

「……でしたら、その代わりに──」




「本当に、これだけで良いのか?」
「はい……これで、十分です」

今、沙耶はヒトシの腕の中にいる。
沙耶が言ったのは、ヒトシの傍で眠りたいとの事。

「……まぁ、沙耶が良いって言うなら」

若干納得言ってない感じではあったが、ヒトシも諦め、そっと沙耶の髪を撫でる。

「……」

沙耶は安心した様に目を細め、ヒトシの服をきゅっと握る。

「ヒトシ様…」
「?」
「私は、これだけで…十分に、幸せで…す……傍に、いられ…る……だけ……で……」

言葉が続かず、沙耶はそのまま眠りへと落ちた。

「……全く」

ヒトシは小さな溜息を付きつつ、沙耶を抱き寄せ、そのまま眠りにつく。





だが、ヒトシは無事に作り上げ、それを沙耶にしっかりプレゼントしたのはまた別の話である。

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