夢と呼ばれる裏世界

日記を中心に創作小説や雑記を公開出来ればなぁと思ってます

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相変わらずギリギリ……

取り敢えず書きたくなったから書いた。
読みたい人だけ読んで下さい、相変わらず妄想全開なので。


「……」

沙耶は1人、真剣な表情で台所にいる。
ちなみにヒトシは買い物に出掛けている。

「これで良い、でしょうか……」

そう呟きながら沙耶がしている事は……チョコレートを作っている事だった。
もうすぐバレンタイン。
去年の時とは違う、本当の意味でのバレンタインを迎える。
だから沙耶はそれの為のチョコを作っている。
去年はあざみの助けを借りていたが、今年は1人で作ろうと決めている。
自分自身の手で、本当の想いを込めて。

(少し、甘いでしょうか?)

出来たチョコを味見してみる。
やや甘いと感じたので、甘さを調整し直す。
去年の時にヒトシは甘さを控えめにした方が良いと知ったのでその通りにする。
そして程良い甘さになった所でチョコを四角形の型に流し入れ、冷凍庫に入れる。
作るのを終えた沙耶は小さな溜息をつき、チョコが入ってる冷凍庫をじっと見つめる。

(上手く、出来たでしょうか……)

沙耶の中で不安が渦巻いていた。
どれだけ確認して、失敗していないと思っても、どうしてもその不安を取り除く事が出来ない。
しっかり出来ているか。
喜んでもらえるか。
それだけが、沙耶の中で何度も繰り返される。

(ヒトシ様……)

沙耶の手に力が籠る。
本当に彼の事を想っているからこそ、失敗する訳には行かない、失敗したくない。
様々な感情が混ざり合う中で、沙耶はヒトシが帰って来るまでその場を離れなかった。

そして、その夜………


沙耶は今、チョコを手にヒトシの部屋の前に立っている。
未だに不安を拭い切れないでいたが、勇気を出してドアをノックする。

『空いてるぞ』
「し、失礼致します…」

沙耶はゆっくりとドアを開けて中に入る。

「どうした?」
「あ、あの……その……これを」

沙耶は手に持っているチョコを前に差し出す。

「……また、作ってくれたのか?」

最初は何かと思ったが、去年の事を思い出す。
去年も今と同じ様な形で沙耶からチョコを受け取った事を。

「……はい」

沙耶は俯いた顔のまま、チョコをヒトシに渡す。

「その……」
「ん?」
「……今、お召し上がって頂け、ますか?」

予想してなかった言葉にヒトシは少し驚くが、俯いたままの沙耶を見てその言葉の意味に気付く。

「それじゃ、頂こうかな」
「あっ……」

驚く沙耶を横目に、ヒトシはチョコを1つ口に入れる。

「……」

そんなヒトシを見て、沙耶の表情が硬くなる

ちゃんと出来ているか
美味しいと言ってもらえるか

抱いていた不安が強くなる
無意識の内に手を強く握りしめている
早く答えを知りたいと同時に、その答えを聞くのを恐れている

そして、ヒトシは1つのチョコを食べ終える。

「うん、美味い」
「えっ……」

沙耶は思わず驚く。
解っていても、それでも確かめてしまう。
今の言葉が嘘じゃないか、聞き間違いじゃないか。

「甘いんだけど全くしつこくなくて、また食べたくなる様なチョコだ」

そう言いながらヒトシは他のチョコに手を伸ばして口に入れる。
ヒトシの言葉を聞き、嘘でも聞き間違えでも無いと気付いた沙耶は……

「さ、沙耶!?」

力が抜けた様に座り込んでしまった。
それを見たヒトシは慌てて沙耶を支えようと傍に寄る。

「だ、大丈夫です……その…」
「?」
「安心した、だけですから……」



………………………………
……………………
…………

「全く、心配し過ぎだって」
「それでも、すごく不安になってしまいます……」

理由を聞いたヒトシはやや溜息交じりに沙耶を見る。
沙耶の気持は理解出来るがそれでも……と思ってしまう。
とは言え、決して悪い気分では無い。

「でも、今は安心しています……」

沙耶は僅かに頬を染めながら真っ直ぐヒトシを見つめる。
ヒトシは照れ隠しなのか、そっと沙耶を抱き締める。

「ヒ、ヒトシ様!?」

突然抱き締められて、沙耶は顔を真っ赤に染める。
たが、安心したようにヒトシに身を寄せる。

「取り敢えず……ありがとな」
「……はい」

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