夢と呼ばれる裏世界

日記を中心に創作小説や雑記を公開出来ればなぁと思ってます

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黄泉返り人の追憶



ヒトシを助け、伊吹の行動を阻止するべく現れたあざみ
だが、ヒトシの力は解放され、それは異形の怪獣へと変貌した。
あらゆる魔法を吸収するその怪獣に信哉は倒れ、伊吹達も追い詰められて行く。
その最中、目を覚ましたヒトシが自分と重なった怪獣の姿を見て、自分自身に恐怖する。
ヒトシは悲しみと絶望の中……自らの姿を異形の魔獣へと変え、圧倒的な力で怪獣を仕留めたが、再び倒れてしまう。
そして、ヒトシが倒れてから3日が過ぎた………






『式守邸・客間』

 




……



伊吹さん…ヒトシさんは、まだ……



……あれから3日経ったが、未だに目を覚ます様子も無い…



………



……すまぬ、私はまた過ちを犯してしまった……
式守家の当主として失格だ…



伊吹さん…… 

 

……だが、奴だけは何としても封じなければならぬ。



奴? 

 

嘗て、我が式守家の先祖が封じた悪魔が、再び目覚めようとしておるのだ…



悪魔…? 

 

昔の話でな、私もその存在を知ったのは最近の話だ。
本来ならば解ける事は無いと示されてあったのだが……
兎に角、私は式守家の当主としてその悪魔を封じなければならない。



しかし…今の私では悪魔を封じる術が無い。



その術って……もしかして 



そう、書物では先祖が式守の秘宝を用いて、その命と引換えに悪魔を封じたと示されてあった。
残念だが、私は式守の秘宝を使いこなす事が出来なかった…だから代わりの方法を探していた。



それで、ヒトシさんの力を? 



……うむ





『あれは本当に偶然だった……』



『式守の秘宝を使わずに封じる術、それが思うように見つからず途方に暮れていた時…こやつの戦う姿を見た』



『その時に見たあの力……』



『魔力を全く感じない…私にとって全く異質な力、あれを利用すれば何か良い術が見付かるのではと考えた。だからこやつの力を調べる為に沙耶を送った……』 





……そして、こやつの力が概ね理解出来た所で、その力を取り出そうと試みたが……



その結果が……これだ。
私はこやつの力を何も理解していなかった……そして、沙耶の事も



沙耶ちゃんは……まだ…?



うむ…今、信哉が見ておるが……あまり良くない。
あのままでは……何とかせねばならぬのだが……



……
(無理も無いよね、沙耶ちゃんはヒトシさんの事を……)



振り出しに戻ったばかりか、取り返しの付かない事をしてしまった……私は…



伊吹さん…… 



……すまぬ、少々感情的になってしまった。
今日はもう戻った方が良い、恐らくヒトシはまだ目覚めはしないと思う。



……はい。







(沙耶ちゃん…ヒトシさん……このままじゃ…)





翌日……





うぅ……



……!



(こ、ここは……何処だ?)



『スッ……』



!?



ヒトシ殿!
気付いたのか?



!?
お前は──



っ!? ぐぅ……!!

 

無理をするな、そなたは丸3日間も眠り続けていたのだから。



……何の真似だ?



沙耶を使ってまで俺を騙しておきながら今度は介抱だと!!
どう言う風の吹き回しだ!?



……その罰は後で必ず受ける。
だから、今は体を休める事に専念して欲しい。
今、主を…伊吹様を呼んで来よう。



!?
(伊吹……だと?)





『ガラッ!』 



ヒトシよ、目が覚めたのはまことか!!



!!



成程……そう言う事か



今更ではあるが…すまぬ、そなたをこの様な目に合わせてしまって



……本当に今更だな



……



ヒトシさん!!



あざみさん?



良かった、気が付いて。



……何で、あざみさんが伊吹達と?



えっと、順を追って説明するね……



……………………



……成程、大体の事は解った。
丁度良い……俺の事も話しておくか。 



!!



皆、アレを見ちまったからな……話さない訳にはいかないさ。



ヒトシ殿……良いのか?



構わないさ、何時かは話さなきゃならない事だろうし…



ヒトシさん……



…さて、何所から話せば良いか
取り敢えず俺が人間じゃ無いのはアレを見て解ってるだろう。 



…うむ



俺は……ある実験の影響で出来た生物……ウィルス生命体とでも言えば良いか。 



…… 



う…ウィルス、生命体……?



……俄には信じがたいな、ヒトシ殿がそのような者だとは。 



し、しかし…実験と言っておったが何処でそんな実験が行われたのだ?



……多分無いだろうな、この世界じゃ 



この世界?何を言っておるのだ…



もしかして…並行世界?

 

……あぁ



待て、並行世界とは何の事だ?



信じられない事かもしれないけど…私達の住んでいるこの世界とは似ているけど違う世界が次元を超えた先に幾つも存在している…それが、並行世界
つまり、ヒトシさんは私達の世界とは違う世界から次元を超えて来たと言う事になる



……そ、そんな事が有り得るのか?



とても信じられる様な事では無いぞ?



確かにな……だけど事実だ。






『こことは似てるけど違う世界……俺はそこで生まれ、ここと同じ様な子供としての時を過ごしてた』



『だけど、俺はある事故に巻き込まれて……死んだ筈だった』



ま、待て!!
今……何と言った?



……俺はウィルス生命体になる前に、1度死んでる



(やっぱり、そうだったんだ……)※あざみはここまでの事を知っているが、本人から聞くのは初めて



そ、そんな事が……



ま、待て!
ならば何故ヒトシ殿は生きてる?
1度死んでから蘇ったとでも言うのか?



…あぁ



『理由は解らないが、死んだ時に何らかの影響で俺は蘇った……同時に人では無くなった』



人で無くなった……?
どう言う事だ?



『……後で知ったが、俺の世界は【オルフェノク】って怪人に支配されている世界だった…オルフェノクは俺と同じ様に死んだ人が何らかの作用によって蘇生し、同時に人を超える力を持った怪人……俺もそのオルフェノクになっちまったんだ』



な、何と……その様な世界が存在していたとは……



な、ならウィルス生命体とやらはどうなっている?
今の話のままでは、そなたはそのオルフェノクとやらではないのか?



そう、なんだが……



『オルフェノクには決定的な弱点があった、それは力を得たからこその反動で肉体が耐え切れずに消滅する事、だから寿命が極端に短くなる……勿論、それをただ見てる訳でも無く、その呪縛から逃れる為に様々な人体実験がされた……当然、無茶な実験で大した成果は無かったが……俺も消滅が近くて「このまま死ぬよりは…」って気持ちで実験体になった………俺に投与されたのは大量の薬物等を混ぜて偶然作られたウィルスで、俺は完全に捨て駒扱いでそのウィルスを投入された』



『その時、何の偶然か…そのウィルスが俺の体に感染して…そのまま俺を取り込んで…俺はウィルス生命体になった……同時に解放された俺の力が暴走を引き起こして…次元の壁に穴が空いて…俺は違う世界へと飛ばされた……』



そして幾つかの世界を彷徨い……今、この世界にいる。 



…… 



……



まぁ、いきなり言われても信じられないだろうさ。
俺だって、まだ自分の事をよく解ってない。
ただ俺の体内はウィルスで出来てるのは確実だ、だからアレが生み出されたんだ……



…ヒトシさんから出て来た、あれの事?



あぁ、奴は俺の力が実体化した、ある意味ウィルスの塊だ。
そしてウィルスは周りの物に感染して取り込む……だから魔法やエネルギー攻撃の類は自身の力として吸収出来るんだ。 



……そうか、だから我らの魔法が一切通用しなかったのか。



そう……奴を倒すには奴以上のウィルスで感染させるしかない、だけどあの時の俺にはそんな力は残ってない……逆に奴のウィルスに取り込まれるのは確実だった……だから俺は全ての力を解放させて……あの姿になった。 



しかし…あれでは暴走してるに等しいぞ



当然だ、俺はまだ自身の力を制御出来てない……あの姿になったら自我を完全に失って暴走する……敵味方の区別も付かない位にな



それなら…私達も襲って来た筈、でもあの時は……



……そう、何故かあの時は自我があった、だから奴を倒すだけで終わった。
(だから3日も寝る事になったんだろうな……意識があった故に力を使い果たしたんだろう)



……ま、こんな所だ。
俺は既に人の道を外れた化物、それだけが解れば十分だ。



……



……



……



これが俺なんだよ……沙耶

 

『ガタッ!』

沙耶19 

っ!?



沙耶ちゃん!?

沙耶23 

……っ!

 

『タタタタタッ……』



沙耶ちゃん!待って!



いいさ、あの反応が普通だ。 



……ヒトシよ



……何だ?
聞き足りない事でもあったか? 



違う、そなたに頼みがあるのだ



頼み? 



うむ……沙耶を、助けてはくれないか?



……どう言う意味だ? 



そのままの意味だ



……どうやって助けろと言うんだ?
それに、何で俺が沙耶を助けなきゃならない、俺が助ける理由が無いだろ 



……あるんだ
そなたでなければならない理由が



何……? 



それにヒトシよ、そなたもその理由を解ってない訳では無かろう?



………



あんな事をしておきながら勝手な事とは重々承知している
しかし、今の沙耶を救う事が出来るのはそなたしかおらんのだ……頼む、沙耶を助けてくれ



俺からも頼む。
不甲斐無いが、我らでは沙耶を救う事が出来ない……頼む



…… 



……すまぬが、私はこれで失礼する。
信哉



はっ 



まだ体は動けまい、今日はこのまま泊まって良いぞ。
ゆっくり休んでおけ…



『ガラッ……』



ヒトシさん……



…………



どうしろって言うんだ…あの姿になっておいて…人じゃ無いと今話しておいて…どうやって沙耶を助けりゃいいんだよ……



……



なぁ…俺はどうすればいい……俺は……



……



ヒトシさんは、どうしたいの?



えっ?



どうすれば良い、じゃなくてヒトシさんはどう言う答えを出して、どうしたいと思ってる?



………



だけど、それは…… 



ヒトシさんは人じゃ無いから自分の気持ちに遠慮してる……
でもそんな事は関係無いよ、例え人じゃ無くても誰かを想う事は出来る…その想いはちゃんと伝えなきゃ駄目、このまま伝えなかったら……きっと後悔するよ?



………



それに、沙耶ちゃんもヒトシさんに伝えたい事があるよ。



…どうしてそう言い切れる?

 

今までの沙耶ちゃんを見れば解るよ、本当にヒトシさんの為に色々やってきてるんだから……ヒトシさんの力を調べていたとしても、沙耶ちゃんの想いは本物だよ?



……私もあんな沙耶ちゃんは見たくない、それに今のヒトシさんも………



………
済まない、今すぐ答えが出せない。



今すぐになんて言わない。
でも……あまり時間は無いよ?



……あぁ
(だけど、俺にそれが……出来る、のか……?)




To be continued・・・・・
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